2011年6月19日日曜日

私的なことがらを記録しよう!! レプブリカ・バルガリャ編

6/18(土)スコピエ→ソフィア

朝5:30起床。昨晩は22時過ぎに音楽でも聴くかとねっころがったらその日はたまたま6人部屋ドミトリーにオーストラリア人の女性と二人きりで、「電気消してもいいかしら?」と言われとっさにノープロブレムと答えてしまい部屋は真っ暗、彼女のため息を聞きながらあーこれはどういう展開なのだろう据え膳か?据え膳か? ああドキドキして眠れないなあと悩みながら22:30就寝。


シャワーを浴びてストレッチをして、朝ごはんが食べたいが残り170ディナル(約340円)しかないので金の使いどころを迷う。だらだらネットをやって7:30過ぎに宿を出て、2キロメートルくらい歩いてバスターミナルへ。パン(80ディナル)、コーヒー(60ディナル)で飲食の欲を追い払いながらバス待機。出発直前にトイレ入場に10ディナル使い、バスへ。ブルガリア行きのバスはガラガラで快適だった。


マケドニア出国手続きもブルガリア入国手続きもバスのなかでパスポートを回収し、スタンプを押したのちに一人ひとり名前を呼んで返却という方式で、マケドニアの出国スタンプが押されていないっぽい(注:パスポートのスタンプ話はいろいろおもしろいのがあるのだけどそれは別の機会に)が、ブルガリアにふつうに入国できたのでまあ良い。車中ではスペイン語の勉強。ブルガリアの首都へ向かうバスでスペイン語を勉強するモチベーションはなかなかあがらなかったので、マイルズ・ディビス"スケッチ・オブ・スペイン"を聴いてテンションをあげる(ベタベタです)。会話文を丸暗記して頭のなかで再生させつつ意味が取れない単語をテキストの解説を見て調べてそれも暗記というわりとゴリゴリな方法で勉強しているので長続きするかは不明。


2時過ぎにソフィアのバスターミナル到着。トイレに行きたいが現地通貨がない、しかしここはEU圏だったと思い出し(まあ実際にはEUに加盟したくてしたくて仕方が無いけどたぶん無理っぽいトルコでも、同じくEU未加盟のアルバニアでもマケドニアでもユーロは使えるのだけど)、ユーロを渡すとユーロとレヴァが混ざってお釣りが返ってきた。


とりあえずATMでお金を下ろし、宿に向かおうと南へ進む。ソフィアは南北に大通りが走っており、その右側が中心地でかなりコンパクトな都市で、宿は左側のほうへちょっと行ったところにある。バックパッカーには有名なホステル「モステル」だ。一番やすいドミトリーにしたら、ベッドが20個くらいずらっと並んでいてしきりもない部屋に連れて行かれた。これはなかなか面白い光景だ。 荷物を預けたり、宿と街の説明を聞いているうちにさすがにお腹がすいたのでレストランを探す。ちなみにマケドニアとはプラス1時間の時差があるのでなんだかんだでもう4時だ。


宿ではパスタとビールが無料でふるまわれるらしいが7時から8時の間なんだそうで、いささかタイミングは悪い。それでも宿の人に紹介してもらったレストランを見つける、が、わりとメニューがしっかりしていて高そ……と一瞬躊躇するも、若干レヴァを下ろしすぎた気がしてきたのでまあいいかと強気になり、12レヴァ(840円)のカヴァルマを食べる。鶏肉と野菜を炒めてキャセロールに突っ込んだもので、ブルガリアの代表的なメニューなんだそうだ。調理にかなり時間がかかり、食べ終わったらもう5時である。


明日の夜にはブルガリアを出る予定なので、列車の切符を買いに行く。ソフィアでは、駅までいかなくても「リラ」と呼ばれるチケット売り場があるので便利だ。ベオグラードに向かおうかブカレストに向かおうか若干迷ったが、まあルーマニアに単発で行く機会もそうそうないだろうということでブカレスト行きのチケットを買う……が高けえ。寝台車両だと4000円近くする。これでは予算を越えるので、仕方がないから座席車両のチケットにする。列車で座席は初めてだが、まあ10時間の我慢だ。空いていれば横になれるだろうし。


その後、夕食の時間までソフィア市内をブラブラ。地図を確認しながら歩けば基本的に迷うことは無いが、だんだんそれにも飽きて地図を閉じて適当に歩き出すと迷う。それでも、ああここが旧共産党本部か、ここがオペラ劇場か、これは噂のストリップ劇場だな、などと適当にぶらついたのち、方位磁石で方角を確かめ、なんとなくの検討をつけて宿の方向へ戻る。地球の歩き方は、一部の道路のキリル文字表記が間違っている。まあこのガイドブックシリーズは地図がけっこう間違っていることも多いのだが、逆にマイナな国でもそこそこの精度で紹介されているのでありがたいと思うべきだろう。


夕食はボロネーゼ。麺がぼそぼそでソースもいまいちであり、そこまで空腹でもないということで半分くらい残してしまう。申し訳ないが、隣になった韓国人も大量に残していたからまあそれが相場だと思うことにする。この宿はさすがにバックパッカーがひっきりなしにたまり場をウロウロしており、日本人も居た。その二人と旅の話しなどをして時間をつぶす。その後、ストリップ鑑賞に行かないかと提案する。


「ストリップ行きません? 僕は一人でも行くつもりですけど」
「あー、"カーマスートラ"?」
「そうですそうです。10レヴァで行けるらしいですよ。場所はさっきたまたま確認しました。」
「………」
「ああじゃあ行こうかな。夜遊びができるの嬉しいな」


ということになり、宿で貰ったラキ(果実蒸留酒)無料チケットをもってとりあえず近くの酒場へ行き乾杯。ブルガリアのラキは、アルバニアのラキよりも飲みやすかった。まあアルバニアにも10種類くらいあったので、私が選んだのが癖が強いものだったのかもしれないが。ラキの世界もいろいろと銘柄があるらしく探っていけば広そうだ。

9時半くらいになったので酒場を出て、ストリップ劇場へ。

「まだ誰も客居ないね」
「10時開店ぴったりに来ちゃいましたからね。どんだけやる気まんまんなんだっていう」
「オレATMで50レヴァぐらいおろしてこようかな」
「やめましょうよ。そこまでお金を使わずに贅沢できそうなポイントで我慢するのがバックパッカーの倫理でしょ。まあ別にいいけど」
「………」
「冗談冗談」
「一人5レヴァ。あとドリンクは?」
「あーこれいま払うの? 細かいのないわ。まとめて払っておきますね」
「じゃあハイネケン。三つ。」
「カーマスートラってインドですよね」
「そうそう」
「あ、あれカジュラホの寺院と一緒だ。格が違うけど」
「………」
「さっそく始まりましたね」
「スタイル良いなー」
「踊りぜんぜんやる気ないっすけどね」
「曲が変わると女性が入れ替わるんだ」
「これ写真とったらやっぱり殺されますかね」 
「………」
「殺されるでしょ」
「すごいハイヒールはいてますね」
「これはぽっちゃりだな」
「そうですか?」
「くびれにはこだわりたい」
「………」
「この子いいすね」
「もしかしてロリコン?」
「違いますよ。てゆうかロリですか?これ」
「………」
「トイレどこだろう」


ゲラゲラゲラゲラ(地元のソフィアっ子の集団が笑いながら入ってくる)


「ダンスうめえ」
「トイレ50セント取られたよ」
「………」
「だんだんおっぱいにも慣れてきたね」
「てゆうかこれ同じさっきもおっぱいじゃなかった?一巡した」
「いやまだでしょ」
「………」
「あれはシリコンだろ」
「シリコンとか大声で言うのヤバイっすよ。通じたらどうするんですか」
「シリコンってブルガリア語なの?」
「いや違うと思いますけど、専門用語だから」


ソフィアっ子の一人が、20レヴァを支払い、女の子を膝の上で躍らせる。男もTシャツ脱いでノリノリ。


「やっぱりあれ行こうかな」
「僕は行きませんよ。12レヴァで抑えます」
「まあ20レヴァぐらい良いんだけど、これって子が居ないんだよな」
「あの子よくないですか?」
「そう? くびれてなくない?」
「いやでもダンスが」
「これさすがに一巡したでしょ」
「あ、二人同時に踊りだした」
「ハッピバースデートゥーユー」
「ハッピバースデートゥーユー」
「ハッピバースデートゥーユー」
「すごい盛り上がってますね」
「蕎麦食いてえ」
「中華料理屋あるらしいですよ。ラーメンとか売ってるんじゃないですか」
「ハッピバースデートゥーユー」
「ハッピバースデートゥーユー」
「ねえちゃんねえちゃんこれやるから乗れ、乗れ」
「あいてないでしょこの時間じゃ」
「そうかなあ」
「ハッピバースデートゥーユーディア×××(聴取できず)」
「一巡したし行きますか」
「じゃあこの子終わったら出ようか」
「そうすね。あー足ほっそいな」

 宿に戻り、パリス・ヒルトン"Screwed"聴きながら日記を書く。0:30就寝。


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